筆記具にこだわる者にとって、LAMYのsafariシリーズは避けて通れない存在である。ドイツの名門ブランドLAMYが生んだこのシリーズは、合理性と機能美を追求した結果として、世界中のユーザーから高い評価を受けてきた。その中でも「アンブラ」は、定番カラーとは一線を画す、落ち着きと力強さを感じさせる色合いが魅力のモデルである。

デザイン
アンブラとは、イタリア語で「琥珀色」を意味する言葉であるが、このモデルの色味はむしろマットで深いアースカラーに近い。光を吸い込むような質感は、主張しすぎず、手元に自然に馴染む。マット仕上げの樹脂ボディは滑りにくく、長時間の筆記でも安定感を保つ構造となっている。
クリップはおなじみのワイヤータイプ。これがまた無骨でありながらも洗練されており、バッグや手帳に引っかけたときの佇まいも美しい。全体として無駄のないデザインでありながら、どこかLAMYらしい個性を確かに感じさせてくれる。

書き心地
実際の筆記感について述べると、LAMY safariアンブラは軽量で取り回しが良く、手に持った瞬間から「書く」ことに集中できる構造になっている。グリップ部分には独特の三角形のくぼみがあり、自然と正しい持ち方が身につく設計だ。これにより筆記時の指の疲労が軽減される。
今回はEF(極細字)ニブを使用しているが、インクフローは滑らかで、細字ながらもカリカリとした引っかかりは感じない。紙質によっては若干のフリクションはあるものの、それがまた手書きの味わいを引き立ててくれる。

実用性とコスパ
価格帯としてはエントリーモデルに位置づけられるが、その性能はむしろ中級機以上の満足感を提供してくれる。カートリッジ・コンバーター両対応という柔軟性もありがたい点である。普段使いに気兼ねなく使用できる一方で、デザインや質感には高級感があり、ビジネスシーンにも十分通用する一本である。
まとめ
LAMY safari アンブラは、派手さを求めないが、確かな存在感を求める人にこそふさわしい一本である。落ち着いた色味、快適な書き心地、洗練されたデザイン。これらが絶妙なバランスで組み合わさっており、まさに「使い込むことで愛着が湧く筆記具」と言える。
万年筆初心者にも、すでに数本を持っている愛好家にも、手に取ってみる価値のあるモデルである。LAMYの実直なものづくりの精神が詰まった一本。それがsafari アンブラである。
注:この記事にはアフィリエイト広告を含みます。

