Edifier M60は、デスクトップやリビングなど様々な環境で使えるBluetooth対応のアクティブスピーカーである。Edifierは手頃な価格帯から本格的なハイファイモデルまで幅広いラインアップを展開してきた。その中でもM60は、コンパクトな筐体に高性能なドライバーとアンプを内蔵し、ワイヤレス環境でも高音質再生を可能にした注目モデルである。本記事では、外観・仕様・音質・操作性などを実際に使用した感想を交えながら詳細にレビューしていく。

デザインと質感
Edifier M60のデザインは、無駄を排したシンプルな直方体フォルムが特徴である。実際には写真の直方体がもう一対ある。フロントにはメタリックなグリルが配置され、マット仕上げの筐体と相まって上品な印象を与える。ブラックを基調としたカラーリングはPCデスクやシアターラックなど、どのような空間にも自然に溶け込む。側面にはさりげないブランドロゴが刻まれており、派手さを抑えつつ高級感を漂わせる点も魅力である。重量はややしっかりしており、コンパクトながら据え置き型としての安定感を確保している。
スペックと概要
M60はBluetooth 5.3に対応し、LDACによる高音質ワイヤレス再生が可能である。最大出力は左右合計66W RMSで、デスクトップ用途としては十分なパワーを誇る。入力端子はBluetoothに加えてAUXなど様々な機器と接続可能である。
セッティングと接続
設置は非常にシンプルである。電源を入れ、Bluetoothペアリングボタンを押すだけでスマートフォンやPCと即座に接続可能であった。複数デバイスのペアリングも安定しており、接続中に音が途切れることはほとんどない。初めてオーディオ機器を導入するユーザーでも迷わず扱える設計が好印象である
音質評価
Edifier M60の最大の魅力は、そのサイズからは想像できない力強い低音再生にある。4インチのウーファーはキレのあるアタックと十分な量感を両立しており、エレクトロやロックなど低域が重要なジャンルでも迫力を失わない。中域は厚みがあり、ボーカルやギターの存在感をしっかり描写する。高域はシルクドームツイーターらしい滑らかさがあり、耳に刺さるようなシャープさはない。全体としてバランスが良く、長時間聴いても疲れにくいサウンドチューニングが施されていると感じた。
音場
ステレオ感も良好で、適切にセッティングすれば左右の定位が明確に分離する。小音量時でも音場が崩れにくく、夜間のリスニングやデスクワーク中のBGMとしても活躍する。映画鑑賞時にはセリフがクリアに聞き取れ、効果音や環境音も立体的に表現されるため、小規模なホームシアターとしても十分に楽しめる性能を持っている。
使用シーン
M60はデスクトップPCの横に置いて音楽制作やゲーム用途に使うのはもちろん、リビングでテレビと組み合わせてシアター用途に使うこともできる。筆者はPC脇に置いている。Bluetooth接続を利用すればスマートフォンから簡単に音楽を流せるため、パーティーや友人との集まりにも最適である。サイズ感と出力のバランスが絶妙で、ワンルームから中規模リビングまで幅広く対応できる汎用性を備えている。
競合製品
同価格帯ではAudioengine A2+やYamaha NX-N500などが競合となるが、M60はBluetooth 5.3対応や多彩な入力端子、そして価格に対する音質バランスに優れている。特に低域の力強さはこのクラスではトップクラスであり、ポータブルスピーカーからのステップアップとしても強く推奨できる。
まとめ
Edifier M60は、コンパクトな筐体にパワフルなサウンド、豊富な接続性を詰め込んだ完成度の高いスピーカーである。特に低音の力強さとBluetoothの安定性は、同価格帯の製品と比較しても大きなアドバンテージとなる。音楽リスニングから映画鑑賞、PCゲームまで幅広く対応でき、初めて本格的なスピーカーを導入するユーザーから、セカンドシステムとして質の高い音を求めるオーディオファンまで幅広くおすすめできる。
価格を考えれば、そのパフォーマンスは期待を大きく上回るものであり、手軽に上質な音を手に入れたいユーザーにとって、M60は非常に魅力的な選択肢である。
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